アラビノキシランで調べると、でるわでるわ。たくさんあるんですね。自分から調べない限りそうそう見つからないものだと思うんですが。
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アラビノキシランは植物細胞に含まれている物質です。植物細胞は細胞壁という硬い壁を持っており、その主成分の1つがヘミセルロースという多糖。そしてヘミセルロースのうち、ウロン酸残基を含む多糖がポリウロニドヘミセルロースと呼ばれます。アラビノキシランはこのポリウロニドヘミセルロースの仲間です。
アラビノキシランはD-グルクロン酸を側鎖にもつ酸性の多糖で、キシランという多糖にL-アラビノースがつながっています。
イネ科の植物、針葉樹に多く含まれており、米ぬかから生成するのが一般的です。米ぬかに含まれているからといって米ぬかを煮詰めて糖分を取り出せばいいって物ではありません。植物細胞のヘミセルロースを分解するには通常加水分解しなければなりません。また、アラビノキシランだけを抽出するのはなかなか困難でした。
現在ではシイタケやなどの菌がもつ酵素を利用することで可能になったようです。
ヘミセルロースは米ぬかに多いことからもわかるように主に植物の硬い外皮を形成するところに多く含まれており食用としては利用されていませんでした。しかし、ここからとれるアラビノキシランには免疫力を高める作用があることが報告され始め、注目されています。
アラビノキシランを摂取するとNK細胞(ナチュラルキラー細胞)が活性化され、インターフェロンなどが増加することが報告されています。
NK細胞とはリンパ球の一種。普通、免疫が働くには一度そのウィルスに感染し、抗体産生能力を獲得する必要があります。おたふくかぜは二度目はかかりにくいという原理ですね。
しかし、NK細胞はある種の腫瘍細胞やウィルスに感染した細胞に対して攻撃する能力をもっています。ここから「生まれつき(natural)攻撃する能力のある細胞(killer cell)ということで、ナチュラルキラー細胞という名が与えられているようです。
そしてインターフェロンは病原体やガン細胞などに対して働くたんぱく質で、ウィルスやガン細胞の増殖を抑制する働きがあります。
もちろんNKが活性化したから病気にならないというわけではありませんし、まだまだ研究段階の物質です。しかし、米ぬかなどからできるなら安価にできそうで今後に期待してしまいますね。