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クロロゲン酸:コーヒーダイエットの原理

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クロロゲン酸は最近になるまであまり聞きませんでしたね。コーヒーダイエットの普及と共に一躍人気に。いまではクロロゲン酸単体でも手に入るようになりました。コーヒーダイエットはなかなか理にかなっているので、知っておいて損は無いです。

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クロロゲン酸とは

クロロゲン酸はコーヒーから単離された物質で、5-カフェオイルキナ酸のことを指します。

コーヒーにはその名もずばり、コーヒー酸(カフェ酸;caffeic acid)という桂皮酸が含まれています。このコーヒー酸、正式名は3,4-ジヒドロキシ桂皮酸といいます。分子式はC9H8O4。このコーヒー酸のカルボキシ基(-COOH)部分にキナ酸がエステル結合したものがクロロゲン酸です。

コーヒー酸とキナ酸でクロロゲン酸。まさにコーヒーのためにあるような物質です。が、現在ではアスパラガスなどの双子葉植物にも含まれていることがわかっています。

コーヒー酸がポリフェノールなので、それに由来するクロロゲン酸もポリフェノールです。

クロロゲン酸の働き

クロロゲン酸といえばなんと言ってもダイエットです。アメリカでの調査で、コーヒーを常飲している人のほうが2型糖尿病の割合が低いことがわかりました。これはクロロゲン酸に肝臓での糖新生を阻害、褐色脂肪細胞の働きを強める働きがあるためだと考えられています。

この褐色脂肪細胞のところがダイエットに重要です。

褐色脂肪細胞は脂肪の分解、脂肪酸の酸化といった働きを持っています。なので褐色脂肪細胞の働きを活性化すると脂肪が燃焼されるわけです。

クロロゲン酸を摂取すると小腸で吸収され、褐色脂肪細胞に取り込まれます。そして褐色脂肪細胞中の脱共役タンパク質、UCP1の働きを活性化させ、脂肪を燃焼させます。

クロロゲン酸とカフェインを持つコーヒーの利点

クロロゲン酸がすごいのはわかりましたが、双子葉植物にも含まれているなら野菜でもいいのに、と思います。あえてコーヒーが注目されるのにはカフェインというもう一つ利点があるからです。

カフェインを摂取するとノルアドレナリンというホルモンが分泌されます。このホルモンの刺激により褐色脂肪細胞は活性化されます。

つまりカフェインで活性化し、クロロゲン酸でその働きはを引き上げる、この両輪によってコーヒーダイエットが成立するわけです。

褐色脂肪細胞の働きを高めてくれているので運動前に摂取しておくなんていうのもいいかもしれません。

コーヒーダイエットの欠点

コーヒーダイエット、簡単そうでいいですが、弱点もあります。

クロロゲン酸は非常に熱に弱い物質で、高温になるとコーヒー酸とキナ酸に分解されてしまいます。なのでコーヒーを入れるときに沸騰したお湯を使うとクロロゲン酸は減少してしまいます。また、生豆のときは5%ほど含まれているクロロゲン酸も焙煎後は1~2%にまで減っています。エスプレッソなんてもってのほか、浅煎りのものを使用しなければなりません。

また、ミルクはいいんですが、砂糖は厳禁。カロリーが高くなるのはもちろん、クロロゲン酸の吸収を妨げてしまいます。さらに、冷たいと小腸での吸収が悪くなるのでホットがいいですね。

浅煎り豆で80度~90度のお湯で入れた、ホットのブラックコーヒーもしくはノンシュガーのカフェオレ。これを1日に4~5杯、特に食後に飲む。コーヒー好きじゃない人には結構大変ですね・・。

褐色脂肪細胞はなんのために脂肪を分解するのかを書いてませんでしたね。

褐色脂肪細胞は首、肩甲骨周辺に存在しており、脂肪を燃焼することで体温を上げる働きがあります。なので、カフェイン、クロロゲン酸を摂取すると体が熱くなってくるはずです。

コーヒーダイエット、夏場は汗にも注意ですね。

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