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EPA:血液サラサラ。イヌイットは大変?

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頭が良くなるサプリメントとしてDHAとともに紹介されるEPA。実際にこれを取り続けると知能指数が上がるというわけではないでしょうが、いいと言われると気になるものです。DHAについては判断力、計算力に良いという報告がされていますが、EPAにはそれほどの報告はありません。EPAのほうがすぐれている点ももちろんあります。

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EPA(エイコサペンタエン酸)とは

DHAとともによく紹介されるとおり、EPAは魚脂に多く含まれており、DHAと共に存在することが多いです。化学式はC20H30O2、DHAのC22H32O2と似てますね。

EPAもDHAと同じく多価不飽和脂肪酸ですが、DHAがヘキサ不飽和脂肪酸であるのに対して、EPAはペンタ不飽和脂肪酸です。ヘキサ、ペンタは高校の理科で出てきたかと思いますがヘキサは6、ペンタは5ということです。つまりEPAは5つの不飽和結合を持つ脂肪酸ということですね。

DHAのところで不飽和の意味について解説してますので、気になる方はそちらも読んでみてください。

EPAの働き

EPAの働きで最も期待されるのは血液サラサラです。これが発見された経緯はグリーンランドのイヌイット。グリーンランドは非常に寒冷な地方のため野菜の収穫が難しく、イヌイットの人々は肉をよく食べます。動物性脂肪分の摂取が増えると循環器系の疾患も増えるはずですが、ここの人々では動脈疾患がほとんど見られませんでした。

このデータに着目して研究した結果、肉と共によく食べる魚に起因することがわかり、EPAの血液への働きが発見されました。

サラサラというより、本当に血液が固まりにくくなり、EPAをエチル化した(安定させた)EPAエチルは医薬品として利用されるほどです。

またリウマチ患者がEPA(体重1kgにたいして130mg)やω3系脂肪酸(2.6g:DHAを6%、EPAを28%含む)を約1年間、食べて摂取したところ症状の緩和によかったということが報告されています。

EPAを食べて摂取した場合、体内のEPAの一部はDHAに変換されます。どちらも魚脂に含まれることですし、魚を食べるときはEPA、DHAと深く考える必要はなさそうですね。

ただ、EPAの融点は-50度当たり。つまり普段から溶けた状態です。また酸化しやすい為、調理の過程によって失われていくことも多いです。刺身なら問題なく摂取できますが、食べられない人もいますし、値段や機会を考えるとハードルが高くなりますね。

その点サプリメントでの摂取ならこの問題ないですね。

イヌイットの人々は魚や肉をよく生で食べます。これで野菜で取れないビタミンを補えるのですが、同時に効率よくEPAも摂取してたんですね。 ある学会で、イヌイットの人々は出血しても血液が固まりにくいという発表をした人がいたそうですが・・普通はそこまで摂取できないです。

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