レシチンという名前はもしかしたら大豆レシチンとして聞いたことがあるかもしれません。大豆にも含まれているのですが、卵黄にもレシチンは豊富に含まれています。そんなことから卵黄レシチンというサプリメントもかなり出回っています。
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レシチンとは別名ホスファチジルコリン。サプリではレシチンの名前でメジャーかもしれませんが、学問の世界ではホスファチジルコリンのほうがずっとメジャーです。
レシチンという名前はギリシア語で卵黄を意味するlekithosに由来していることからもお分かりのとおり卵黄に多く含まれています。サプリメントでいうところのレシチンは決してホスファチジルコリン100%というわけではありません。含有量は10%~20%、あとはそのほかのリン脂質などを含んだサプリメントです。
レシチン(ホスファチジルコリン)はグリセンリン・脂肪酸2分子・コリンリン酸が結合したグリセロリン脂質の一種で、天然の界面活性剤として、食品加工や製薬剤などにも利用されています。
レシチンは細胞などを構成する生体膜に使われる物質なので、生物には欠かせません。生体膜は脂質二重層という2重構造をとっています。その中でレシチンはとくに外側に多く存在しており、膜結合性酵素の働きに関わっていると考えれれています。
レシチンは表面張力を低下させる働きがあります。表面張力が強い物は広がりにくく、低いものは広がりやすい性質があります。レシチンは肺を構成する小さな袋、肺胞の表面張力を低くすることで、肺を広がりやすくし、肺表面の癒着防止にも一役買っています。
また、レシチンはアセチルコリンの材料にもなっています。アセチルコリンは神経伝達物質。神経から神経へ、神経から筋肉へと信号を伝達するとき、伝え手側の神経の末端から神経伝達物質が放出されます。なのでこれがないと信号をうまく伝えることができなくなってしまいます。
レシチンコリンを含むリン脂質なのですが、肝臓内で作られた脂肪は、コリンを含むリン脂質が合成されることで肝臓外に運ばれています。つまりレシチンは肝臓での脂質代謝にとっても重要な物質です。
上記のとおり、神経伝達物質、肝臓の代謝に関わる物質なので、そのまま肝機能、脳の機能の保護に役立つサプリメント考えられています。
脳機能の保護という観点からすると、DHAやイチョウ葉エキスとおなじく頭系のサプリメントのひとつとして位置づけられるかもしれません。