舞茸(マイタケ)は今でこそスーパーで気軽に手に入るようになりましたが、出回るようになったのは1990年以降。以前は幻のキノコとして珍重されていたほどです。
それが今やサプリメントとして利用されるほど一般的になってしまいました。。
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言うに及ばず、マイタケはキノコですが他のキノコとずいぶん形が違うと思いませんか?傘もなければ軸もありません。マイタケはサルノコシカケ科のキノコ。サルノコシカケといえば漢方薬に利用されますが、その仲間で常用の食用キノコはマイタケのみです。
マイタケの人工栽培に成功したのは森産業。森産業は日本有数のキノコの菌種メーカーでシイタケの菌種の販売でもトップクラス。しかし、菌種と少数の栽培技術はあっても、マイタケは非常にデリケートなため大量生産は難しいものでした。初めて大量生産に成功したのがあの「雪国まいたけ」です。
現在、もう1つのキノコの大手、ホクトもマイタケの大量生産に成功したため、価格も下がって入手が容易になっています。
キノコの有用成分といえばβグルカン(ベータグルカン)です。マイタケの場合、このβグルカン単体ではなく、βグルカンを含んだ区画、MDフラクションに注目が集まっています。Mはマイタケ、DはD区画(抽出過程でできた抽出物にAから順に区画名をつけており、そのうちのD区画ということです。)、そこでマイタケ-D-フラクション、略してMDフラクションです。
MDフラクションは免疫にかかわるNK細胞(ナチュラルキラー細胞)などの活性化することで腫瘍への働きや免疫賦活(免疫力を高める働き)が期待されており現在研究されています。乳がん、胃がんなどに対して使用した半数近くの人で腫瘍の縮小や改善が認められたそうです。
それが画期的であるほど強力かどうかは不明ですが。
このMDフラクションにはβグルカン以外の物質も含まれているのでそれらの相乗作用によるものだと考えられています。
そのほか、ビタミンB1、B2、ナイアシンなどが多く含まれています。
マイタケは大量生産に成功したからこそ、こんな研究がされるわけで、マツタケも栽培可能になったらいろいろな研究結果が出てくるんでしょうか。
もちろん、大量生産に成功したら、研究の前に食用ですけど。