プラチナ、日本語で言えば白金。
こんな高級なレアメタルまでサプリメントになる時代になりました。すごいです。
しかしプラチナサプリメントのCMを見たときは驚くとともに、え?って感じです。
だって、溶けないし。。。。
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日本語で言えば白金です。指輪などに使用される、希少で高級な金属。元素記号はPt
宝飾品に使われれ人気の理由は錆びないから。銀も同様の銀色ですが、銀はすぐに錆びてしまいます。
金とプラチナは錆びません。錆びないとは化学変化をしにくいということです。酸素と反応しづらいんです。これが重要。
また触媒としての能力に優れており、排気ガスをきれいにするフィルターや燃料電池などにも使われています。触媒として非常に優れた物質なんです。
プラチナで期待されているのは抗酸化力です(いつも使う活性酸素の表は今回は割愛です)。ヒトの体内にある全ての活性酸素に対して抗酸化力をもつ物質だといわれています。
食品の酸化を防ぐとして、食品添加物としても使用が認められています。安全性・酸化防止力は厚生労働省のお墨付きです。
また、通常の物質は抗酸化力を発揮すると、物質自体が酸化されたりすることで抗酸化力を失います。
対してプラチナは触媒作用で酸化を防いでいるので、その抗酸化力が失われることはありません。そこにある限り、ずっと酸化を防いでくれます。
プラチナ、分類するなら抗酸化となるでしょう。また触媒作用も強い金属です。物質としての働きにとくに問題は無いでしょう。
しかし、サプリメントとしてはどうでしょう?
食物が吸収される場合、通常それは溶液に溶けた状態です。水や酸などの液体に溶けているということです。
金属系の栄養素が吸収されづらいというもの想像しやすいと思います。
で、問題のプラチナです。プラチナは溶けません。。。。溶けにくいのではなく、溶けないのです。
液体中に溶けた場合、それはイオンになっています。
「貸そうかな、まああてにするな、ひどすぎる借金」
というものを習ったことがある人がいると思います。覚えてますか?
これは金属のイオン化傾向を覚える語呂合わせです。
貸そう (K) か (Ca) な (Na)、ま (Mg) あ (Al) あ (亜鉛:Zn) て (鉄:Fe) に (Ni) する (Sn) な (鉛:Pb)、ひ (H) ど (銅:Cu) す (水銀:Hg) ぎる (銀:Ag) 借 (白金:Pt) 金 (金:Au)
頭にくる物質ほどイオン化しやすい金属です。これを見ると、プラチナ(白金)は下から2番目。なんとも溶けづらい。
実はプラチナと金は王水にしか溶けません。王水は濃塩酸と濃硝酸を混ぜたものです。はい、プラチナは胃液では溶けません。
消化吸収?されませんよ。
「ナノサイズ(10のマイナス9乗)まで小さくしたら吸収されるのでは?」
いえいえ、プラチナのサプリメントメーカーもこう書いてます。
”ナノ化したプラチナを均一に分散させた白金ナノコロイドは、胃液で消化されず、腸でも吸収されないことから、体内に蓄積される心配はありません。(2011年、DHCの記載より)”
そこにある限り抗酸化力を失うことの無い物質ですが、蓄積されない=体内には残らない。。。
さらに吸収されないということは血管のなかで活性酸素と戦ってくれないということです。
酸化防止の力を発揮するのは、口、胃、腸の中だけです。
だからといって私はプラチナのサプリメントを否定する気はありません。
上記のとおり、物質としての力に偽りはありません。血管内に入ることは無くともそれでも十分だとするか否か、それは使う人しだいです。
吸収されなくてもよい、それなら化粧品としてプラチナの利用価値は高いかもしれませんね。