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明日葉(アシタバ):血流とアルツハイマー

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明日葉の葉を見たことはあるでしょうか?ご存知ではない方、見るとがっかりしてしまいますよ。どう見ても雑草にしか見えませんから。どんな植物だって利用されなければ雑草扱いですから、見た目で雑草か否かというのナンセンスでしょうけど。

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明日葉とは

明日葉はセリ科アンジェリカ属の植物で、学名はAngelica keiskeiです。普段目にする野菜ではニンジンもセリ科の植物ですね。

主に葉が食用に使われ、てんぷらなどで出されることもありますね。とくに八丈島は生産量が多く、野菜として利用されています。

ちなみに、葉を摘んでも明日には新芽が出るという逸話から明日葉と名づけられたそうですが、もちろんそんなに早くは出ません。早くても2?3日から1週間はかかります。それでも早いとは思いますが。

明日葉の成分と働き

明日葉に含まれる成分で代表的なものがカリウム、クマリン化合物、カルコンです。カリウムの働きについてはカリウム:夏バテ対策と血圧で詳しく解説していますが、神経での信号伝達、筋肉での代謝には欠かせない物質です。

2001年、宝酒造の研究報告から一気に注目されるようになったのが明日葉のクマリン化合物です。これはアルツハイマーの予防に役立つと考えられています。

アルツハイマーの予防にはNGF(神経成長因子:NerveGrowthFactor)の産生を高めることが良いされています。

しかし、NGFは分子量が大きすぎて、血液脳関門を通過できないので、直接投与したり、脳以外の部分で作られても脳には届きません。

そこで、血液脳関門を通過できるほどの低分子で、脳でのNGF産生量を高める能力がある物質が求められていました。それ以前にもNGF産生量を高める低分子物質はあったのですが、毒性が高かったり能力が低すぎて実用的ではありませんでした。

そこで宝酒造がラットに様々な食品を与えNGF産生量の変化を調べたところ、ホップ、食用菊の花、ガジュツ、そして明日葉などにNGFの産生を高める力があることが分かりました。しかも、ホップやガジュツ、菊が5~10倍に高めたのに対して、明日葉は15~20倍。

これは明日葉がもつクマリン化合物4種と、クマロン化合物1種の働きだと考えられています。しかもこの化合物、5種のうち2種はこの研究により新たに発見された物質でした。

NGFの増加を助けるることは間違いないようですね。ただ、これでアルツハイマーの予防につながると決まったわけではありません。人間でもNGFが増えるのか、増えたとしてもその増加分でアルツハイマー予防に意味があるのか、NGFが本当に予防に働いてくれるのかそれらはまだまだ研究が必要です。

最後に、カルコン。キサントアンゲロールと4ヒドロキシデリシンなどの総称で、明日葉はこの2種を含むことが分かっています。

明日葉のカルコンは血管を弛緩する作用があり、これによる血流の改善が期待されます。明日葉にはセルライトを分解する力があるといわれるのはこのためでしょうか?

カルコンには抗血栓作用もあるとされていますが、それと血流改善だけでセルライトがきれいになくなるとは思えないです。セルライトに対して何か特別な力があるんでしょうか??残念ながらセルライト・脂肪に関する記載は見つかりませんでした。セルライトについては私は懐疑的ですね。血流を良くすることで補助的に役立つ、という見方ならできるかもしれませんが。

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