クロムの項目で出てきたキレートについてです。サプリメントとしてキレートというものがあるわけではありません。
キレートは高校化学の錯体の項目で出てくるんでしょうか?錯体を勉強したのは間違いないんですけどねキレート出てきたかどうか自信ないです。キレートというとレモン関連製品でよく出てますね。知ってる人は知っている、でも知らない人のほうが一般的だと思うキレート。知ってると知らないでは大きな違いが出るんです。
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キレートとは化学の用語で、金属イオンに複数の配位子が配位することです。複数の配位子が結合し錯体、"キレート錯体"を構成するので錯体の分野で習うはずです。
これではちょっとわかりづらいですね。
キレートはギリシャ語で"カニの爪"を意味しています。配位子がカニの爪、金属イオンが挟まれる対象で、ちょうど{配位子<金属>配位子}のようなイメージでしょうか。
キレート剤として有名なものにはEDTA(エチレンジアミン四酢酸)、DTPA(ジエチレントリアミン五酢酸)などがあります。EDTAはよくキレート試薬として実験に使います。
さて、キレートされた状態になると金属イオン単体のときとは振る舞いが変わり、安定性も非常に高くなります。ここがポイントです。
キレートされた金属、これが体に好影響を与えてくれます。キレート作用を持つものは何もEDTAやDTPAなど、一般になじみの無いものばかりではありません。最も身近なところではクエン酸もキレート剤として使われています。
亜鉛やクロムなどの金属系のミネラルは吸収率が悪いことが難点です。しかし、クエン酸でキレートしてやると吸収率が具ぐぐっと上がります。牡蠣エキスで、牡蠣とレモンの組み合わせがいいと書きましたがこれは、牡蠣の亜鉛がレモンのクエン酸でキレートされることで吸収率が上がるためです。
では金属系のサプリは最初からキレートしておけばいいと思いませんか?
そのとおりです。アメリカでは金属系ミネラルはキレートされたものがでまわっており、クロムの場合、ピコリン酸クロムというキレートされたクロムが主流です。
しかし、日本ではキレートしたミネラルの販売は認められていません(2010年現在)。
なので、ミネラルの吸収を助ける、キレート作用のあるものを別に用意し、ミネラルと同時に摂取する必要があります。ひと手間増えてしまいますがしかたないですね。
普通の食事でも使えるテクニックなので覚えて置いて損は無いです。
ただ、サプリメントで大量にミネラルを摂取している場合、摂取過剰になる可能性も出てきますから、注意してくださいね。
最近キレート作用を利用したデトックスも人気ですが、これはちょっと趣旨が変わってくるので日を改めましょう。